洋服がない。

たんすの衣替えとか、
します?


気づくと秋だ。


洋服だんすには
未だ夏ものばかりが占拠していて。
会社に行くとき、
秋ものを着ねばと思うのだが、


無い。


もう、あれはなんで?
なんで毎年、
服を買わなきゃいけなくなるんだ?


物理的にいなくなったわけでなくて
私の心に去年の服が
引っかからないのだ。


飽きるんだ、服って、すぐに。


だから、
洋服ダンスにはごちゃごちゃ入ってるんだけど、
「無い」って気分なのだ。


贅沢なこって。
大層なご身分で。


でも人間、本能的に、
「飽きる」からこそ、
「新しい」を求める、
と考えれば、


人間の進歩には
「飽きる」感覚が必要だったんじゃないのかな。


つまり。
「飽きる」を「飽きた」まま
ほおって置いたら、
何の進歩もしないよってこと。


だから心置きなく、
秋ものを、
買いに行けばいいのよ、あたし。