「理想」を持つこと。

憲法九条を世界遺産に」

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

を読んだ。


太田光中沢新一

爆笑問題 太田光自伝 (小学館文庫)

爆笑問題 太田光自伝 (小学館文庫)

話題の新書。


今まで
友達の間とかで
飲み会とかで
ちょっと戦争の話
アメリカの話
九条の話がでると
流れとしては
武装論が多く、
理由は
「だってそうなるでしょ」
自衛隊あるじゃん」
「無い方がおかしかったんじゃない?」
というような、
「諦め」のような
「論じるまでも無い」ような
いや、「自分たちが論じることに意味はあるのか」
くらいの距離があって
憲法九条って大事だよ!」
みたいなことを
熱く逆行するように語ってみたりすることは
世間知らずというか
政治知らずというか
「きれいごと言うな」
「子どもじゃないんだから」
みたいな恥ずかしさ、
そんな雰囲気だったし
自分もそんな感じだった。


けどこの本を読んで
目から鱗だったことは


理想を掲げ続けることに意味がある。
その下で葛藤し続けることが
大事なんだということ。


そう訴えかけ、
「変でいいじゃないか
 なぜ日本よ、普通に成り下がろうとしている?
 そんなのつまらないじゃないか」
というような
無邪気な一面と


思考と葛藤と行動を辞めない
太田光の熱に、覚悟に、
あてられる。


何より
憲法九条を世界遺産に」
という発想とコピーの巧さに
心揺ぐ。


憲法九条について
考えることを無下にしてきた人は
この本を読むと
恥ずかしくなると思う。


「理想」には
「理想」なりの
「理想」にしか成し得ない
役割があるのではないかと、


次の一票を考えさせられる。