終戦記念日に水あそび

じいちゃんは戦犯だったから
本当なら終身刑
死んでいて
その時
あたしの父はまだ生まれていないから
あたしはいないはずらしい。


捕虜の人たちが
じいちゃんに有利な弁護を
働いてくれたらしい。


終戦記念日


初めて聞いた時
怖くて泣いたこととか思い出す。
じいちゃんみたいに運のある人ばかりじゃないから
あたしみたいに運のいい子ばかりじゃないことを
勝手に想像して泣いてたこととかも
思い出す。
毎年、そんな日。


小学生の頃
靖国の本境内にて
じいちゃんの隣に正座して
「じいちゃんの友達のこと思っとって」
と言われ
ただただじいちゃんの友達の天国での幸せを
めっちゃ真剣に手痛くなるくらい頑張って
お祈りしていたあたしを
悪い子だとは思いたくなくて。


さばさばしたくても
さばさばできないでいる自分が
もどかしかったりしている。


さて。
小学生からの友達と
ビリヤードをする予定を急遽変更し
バトミントンをする。
秋山川沿いにて。


少し動くと
汗が止まらなくて
秋山川に足を浸しては
涼む、その繰り返しを楽しむ。


就活の話。
夏休みの話。
映画の話。
未来の話。
石投げをして
座り込んで
時間を貪り
ぼんやりするのが、
気持ちいい。


夕方になって
雲の後ろ
赤らんでくる空を見ながら
「いいねえ」と
同じような角度で口にしてくれる友達は
いるようであまりいないから
大切なんだなあと、
改めて思ったりする。


空をカメラにおさめる自分を
カメラ小僧と笑って称するのも
友達として
最高にいいじゃないか。


そういう一つ一つを
きちんと味わいながら
過ごすことができるのも
本当にありがたいことですと、
思える日。


こうもりがたくさん飛んでいた。
地元ですなあとあたたかくなる。


冬も
一緒にバトミントンしましょーぞ。