最小単位

鎌倉へ行った帰りの道。


一緒に行った人が、
「手相をみてもらいたい」というので、
横浜で下車して、付き合うことにした。


手相をみてくれたお姉さんの、
最初の説明が印象的だった。


「手相を見てもらう人の中には、
 よく、「今の彼氏と結婚できますか?」
 などと質問する人がいるのですが、

 
 手相は、
 その手相をもつ人の、
 人生を見るものであって、
 誰かとの関わりまでを見ることはできません。


 その手相は、
 その人、一人だけの話ですから」


ああ、まあ、そりゃあそうだ。


恋人とか、家族とか、
一族とか、人種とか、


世の中には、
いろんな人間の単位があるけれど、
結局のところ最小単位は、
一人なんですよと、
諭された気分になった。