悪いこと

ある案件のグラフィックを考えていると、
ふと、映画バベルを思い出した。


あの映画にも
誰も悪い人は出てこなかった。
悪い人はいないばずなのに、
悪いことが起こっていた。


歯車は
どうして狂うのだろう。
どこがおかしくなっているのだろう。


いやそもそも
おかしいところなんて本当にあるのだろうか。
間違ったことなんて
本当は何もないんじゃないか。


じゃあなぜ悪いことは起きるんだ。。。


更にふと、
詩雑誌のインタビューで
「悪はあると思いますか?」
というような質問をされたことを
思い出した。
イラク戦争真っ只中の時だった。


それに対して私は、
「悪はあります。
 ですが、
 悪と呼べるものはないと思います。
 悪と呼んで、解決になるとは思えないからです」


というようなことを
返事した覚えがある。


原因を突き止めること自体
誰かを責めたり
注意したりすること自体
できないんじゃないか。


いやできるけど、
それは解決にはなるとは思えない。


なぜならそれは
言う当人の私でさえ
納得できない答えしか
ないからじゃないか。


じゃあ、
今起きているこの悪いことを防ぐには
一歩でも解決に近づけるためには
何を言ったらいいんだろう。。。


広告を使って言うべきことって
一体、なんなんだろう。。。