パルコの本屋にて

本棚を見ていると
いろんなことを思い出す。


幼い私に絵本をくれた人
長野まゆみにはまっていた時のこと
詩集を出した頃のこと
原マスミの詩集をくれた人
フーコーを学んだ頃のこと
誕生日に海外小説を贈ってくれる人
村上春樹を教えてくれた人



本屋の本棚につまっているのは
新しいことばかりではない。


私の記憶も
アルバムのように並んでいて
時にそれを反芻する。


過去を確かめるように歩き回り
最後に、
触れたことのない入り口を買う。


その時、
一緒にいた人のことや
話したことが
その本にリンクされて
新たな記憶となって
全国の本屋に並ぶ。


またいつか、
どこかの本屋で反芻する時がくる。