「キモい」についての考察。

「キモい」という言葉が
嫌いだ。


どうにもこうにも
当たり前のように流行ってきても
やっぱり受け入れられない。


友人同士の間で
冗談で
「お前キモッ!」
と笑いあうのはいいのだが、


裏で「キモい」と言うことについては
どうにも許せないのだ。


悪口全般を
悪いといっているのではない。


悪口なんて
自分だって言うから
「駄目だよ!」とかって、
正義ぶることなんて絶対できないし。


ただ、
「キモい」という言葉について
許せないのだ。


この、上から目線な感じ。
自分の価値観の方が当たり前だと
信じて疑っていない感じ。


何も考えてない感じ。


「キモい」って
やさしさの欠片もない言葉だ。


あなたを理解できません。
理解しません。
理解したくありません。


そういう気分は仕方ないと思う。


でも、だからといって
その人が上に立つ理由はどこにもないではないか。


もう一つ。
「キモい」って言われる部分って
ものすごくピュアな部分な気がするのだ。


その人が
とても大事にしている部分。
特異だけど、共感してもらえないかもしれないけど、
それでも捨てられないほど
大事にしたい部分。
形はどうあれ、
とても美しい。


それを
「キモい」の一言で
断絶してしまう
人間の浅さ、小ささに
がっかりする。


そういう言葉を使った瞬間、
その人への見方が
少し変わるほどだ。


「キモい」って言う人よりも
「キモい」って言われる人に


共感する人間でありたい。