小さいことにこだわるんじゃねえ。

という気分になった。


小説家・古川日出男
   ×
ZAZEN BOYS向井秀徳


in 渋谷CITY


ライブを見に行った。


古川日出男の自小説の朗読の構造に
圧倒され、


向井秀徳の言葉の強さに
感動した。


まずはそれぞれ個々人が
パフォーマンスして見せて
第三部でコラボレーションをしてみせてくれた。


最初、
二人で一緒にやる意味が
よく分からなかった。


古川さんの言葉に
向井さんの歌が
とらわれているようで
向井さんの歌に
古川さんの言葉が
引きづられているようで、
お互い作品を作り上げる過程での
微妙な気遣いがあるような
発散しきれていないような、
一つの世界を作り上げることに、
コラボレーションすることに、
懸命過ぎたというか、


だったら、
個々人で最初にやってたやつの方が
雑念がなくて、パワーがあって、
全然よかったのにな、
と思った。


でもそれは間違いで。


二人の声が重なった瞬間、
ぐわってなった。


音楽と歌詞と詩と小説とが
一体になった感じいうか、
それらの境目が溶けて
混ざり合って、一つになって、
エヴァ世代の言葉で言えば
 人類補完計画的な?)


すんげえある種、
原始的な空間だったんだろうなと思う。


進化した人間が勝手につけたカテゴリーを
越えたところにある場所だった。


小さいことにこだわってたら
本心・本音・根源なんかに近づけねえよって、
そう主張しているわけでは決して無いけれど、
目の前でそれを見せてくれた気がした。


たまんなかった。